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zoom RSS 【書評】帰ってきたヒトラー

<<   作成日時 : 2014/03/08 19:46   >>

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 原題は"Er ist wieder da"。「奴がここに戻ってきた」といったところ。「わが闘争」が発禁になっている第二次大戦後のドイツ、さすがに表題にヒトラーとちゃんと書けないのでしょう。
 どちらにせよ、ドイツ人作家による「ヒトラーがひょっこり現代によみがえったら?」という設定のコメディ小説。1945年4月30日のベルリン、地下壕で自殺を図った日から、2011年8月30日のベルリン、平和な公園に、どうという理由もなく目を覚ましたのです。たった一人きりで。
 事情が飲み込めないまま、気のいいトルコ系のキオスク店主に居候するヒトラー。そのうちにテレビ製作会社の人間に紹介され「ヒトラーそっくりのコメディアン」として出演することになります。ヒトラー本人はまさしく本人なので素のままで、スタジオの観客と視聴者に対して大いに熱弁を振るうのですが、これがスタッフや視聴者に「完全に役になりきっている」として評判に。YouTubeでも70万再生を越えて、ついに自分の番組まで持つようになります。
 こうなると舌禍事件でテレビから追われそうなものですが、そこはきっちりと抑えが効いています。出演前に製作会社の女ボスから出された「ユダヤ人は話題にするな、冗談にならないから」という条件を、忠実に守っているからです。もっともヒトラー本人は「ユダヤ人は冗談にならない、口にするのも疎ましいから」という解釈で合意しているのですが。

 「ビルト」紙からの攻撃も撃退し、極右政党NPDの本部に乗り込み叱り飛ばし、緑の党と政策的に合意するヒトラー。思想的に一切転向していないにもかかわらず、「インターネッツ」(原作では"Internetz"とかの綴りかも)から現状を正しく認識し、鋭く楔を打ち続けていく姿は、ここは率直に感想を述べましょう。

 格好いい。

 全く、欧米では賛否両論、つまり拒否反応が出てくるのもわかります。この人が当時のドイツ人に「民主的に」選ばれたというのは、彼等にとってできる限り無かったことにしたい過去なのですから。

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